安積国造神社
  宮司 安藤智重

〒963-8005
 福島県郡山市
 清水台1-6-23
 TEL:024-932-1145


 
艮斎誕生地の碑
日下部鳴鶴書
大儒 安積艮斎(あさかごんさい)先生誕生の地
 江戸時代、昌平坂学問所教授をつとめた大儒学者安積艮斎先生は、安積国造神社の宮司家に生まれました。
境内には、艮斎の偉業を偲び、銅像や、艮斎撰文の碑、誕生地の碑などが立っています。

  艮斎は、江戸へ出て佐藤一斎、林述斎の門人となり、頭角をあらわして、江戸神田に私塾を開きました。
『艮斎文略』(ごんさいぶんりゃく)の出版によって有名になり、『遊豆紀勝』(ゆうとうきしょう)などの紀行文や漢詩も高い評価を受けました。
その学問は朱子学をもととしましたが、学派に拘泥することの無い自由な学風で知られました。
実学を尊び、西洋の情報収集にも意をそそぎました。
黒船来航の折は、アメリカの大統領の国書翻訳を担当、日本近代の幕開けに立ち会うこととなりました。
国史にも造詣が深く『史論』などの著作を残しています。

  艮斎学の包容力の大きさから、私塾へ、様々な価値観を持った門人が集いました。
2280余名の門生は多士済々。艮斎の教えを受けた門人たちが日本の近代を形作ったと言っても過言ではありません。
 

  艮斎先生の教えを受け継ぎ、現代に活かしていくことは、安積国造神社が行うべき重要な公益、文化事業であると認識しております。

福島県指定重要文化財 安積艮斎門人帳
安積艮斎門人帳
 
日本八大家(にほんはったいか)
  日本八大家とは、唐宋八大家にならって付けられた称です。
古賀精里、佐藤一斎、頼山陽、斎藤拙堂、安積艮斎、藤森弘庵、塩谷宕陰、安井息軒が日本の八大家です。
明治16年に出版された『日本八大家文読本』に撰ばれた人を言います。
同本は、石川鴻斎批撰、清の黄遵憲、沈文熒、黄錫銓、姚文棟、黎汝謙の合評による、客観性の高いものです。
   
   
東の安積艮斎、西の斎藤拙堂
  安積艮斎が活躍した頃の文壇を懐古して、東大教授重野安繹が評しました。
(石井研堂『安積艮斎詳伝』所載)。
   
   
幕末儒宗(ばくまつじゅそう)
  三島中洲の評。(石井研堂『安積艮斎詳伝』所載)
   
   
皇邦第一儒(こうほうだいいちのじゅ)
  大沼枕山の評。(安積艮斎肖像画賛)
   
   

一代の通儒(つうじゅ)

  徳富蘇峰の評。(安積艮斎銅像台座の銘板に刻す)
   
   

大儒(だいじゅ)

  森銑三の評。「一斎門下の大儒で、特に文に鳴った安積艮斎」と、論文「石田醒斎とその交友」(『森銑三著作集』第七巻所載)に書いています。
   
 
Copyright (C) asakakunituko-jinja 2000-2001.All rights reserved